得意分野は?
日本ビジネスアートでは、ずっとマーケティングの仕事を中心に行ってきました。私にとってのマーケティングとはずばり「現場」を指します。とにかく現場に足を運んで、自分の目や耳や肌で情報を収集して、事実となる情報を掴むこと、そしてそこから最適な答えを導き出すことが私が最も得意とするところだと思っています。
ご支援のスタイルとしては、まずクリニックを取り巻く環境についてトコトン調べて理解するところから入ります。院長先生と同じくらいの情報を持っていないと十分満足のできる打合せをさせてもらえませんから。それは私のスタイルではありません。いつも心がけているのは、お忙しい院長先生がなかなかしたくてもできないくらいの細かい状況把握を、私が変わりにさせていただこうと考えています。
特に印象に残っているご支援は?
開業5年目になる内科クリニックの先生の増患に関するご支援をさせて頂いた時のことです。そのクリニックでは1日の患者数が5年を経過して20人を少し切るくらいの人数でした。毎年少しづつ増加してきていたんですが、伸びが止まってしまって、手を打ちたいということで、ご依頼を頂きました。
初回の訪問時に感じたのは、院内のとても心地良い雰囲気とスタッフさんの対応、そして何より院長先生のお人柄でした。「こんないいクリニックにどうしてもっと患者さんが集まらないのか?」私が一番最初に感じた率直な思いでした。結局お話をお伺いしていますと、開業時に告知のパンフレットを周辺に配布されたのですが、それ以降増患に関して特に何の取り組みもされてこなかったということでした。
つまり、「患者さんが集まらない」というよりは、「患者さんがこのクリニックの存在をまだ知らない」という方が適していると判断しました。最終的にこのクリニックで取り組んだのは、看板とホームページのリニューアル、そして院内に遊びに来てもらえる健康教室の開催を実施しました。もともと良いクリニックさんでしたので、地域の住民の皆さんが知るきっかけを持てば自ずと流行ました。今では1日40人近くの患者様が来院されています。
院長先生をご支援するうえで、心掛けていることは?
「そのクリニックの魅力をどう伝えられるか」これに尽きます。院長先生、そしてそれぞれのクリニックには魅力が本当にたくさんあります。しかし、中で働いておられるとその魅力が当たり前過ぎて気づけないことがあります。患者さん視点に立つことで、そうした魅力がとても素晴らしいものに見えることがあります。院長先生のお話をじっくりとお聞きし、私の得意分野である「マーケティング」を活用して、院内にある素晴らしい魅力の発見と、クリニック周辺の地域の様子や住民の雰囲気、あと具体的な状況把握・競合クリニックさんの状況把握などを行い、どういう情報のマッチングの仕方が最適だろうかということを考えています。
クリニックの魅力と住民の方の興味がマッチングできれば、クリニックに自ずと患者さんは集まります。